2023.04.05掲載
【開催レポート】第3回_オンラインイベント(2023.03.05)
3/5(日)に、しっぷろ主催での第3回オンラインイベントを開催しました。当日ご一緒くださった参加者のみなさま、誠にありがとうございました。以下に、開催報告としての開催レポートを掲載いたします。
~開催概要~
【日程】2023年3月5日(日)
【時間】13時半~15時
【内容】経験的知識について知ってこ!の会
【ゲスト】栄セツコさん
【ご参加人数】しっぷろメンバー含めて、約23名程
【参加対象】ご関心ある方どなたでも^^
※写真は写ってもいいよ!と言って下さったかたとご一緒に撮らせて頂きました。
※しっぷろメンバーふたりに書いていただきました。
参加レポート
昨年7月に栄セツコさんをお招きした「経験的知識について知ってこ!」第二弾を開催しました。
体験と経験の違いってなに? 経験的知識はどのようにつくられる? をより深めようという趣旨です。今回もZoomで、いろいろな地方からの参加があったようです。前半は栄さんによる経験的知識についての講義でした。
気になったワードを拾うと…
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「病い」(illness)は経験。その経験は本人が意味づけるもの。「疾病」(disease)は医学がカテゴライズした普遍的な概念
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ピアヘルパー、当事者ヘルパー、ヘルパーの違い(読んで違いがわかる人は通です)
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個人の体験は経験的知識ではない。経験的知識はグループのなかで体験・経験のわかちあい、ふりかえる中でつくられていくもの。
しっぷろ:かやの開催レポート
これだけで大事なことがギュッと詰まっていて、ネタをおかずにご飯おかわりできそう。後半は意見交換の時間。おのおのからコメント頂いたように思います。体験と経験を使い分けている人もいれば、はじめて違いを意識しましたという人までおられました。体験と経験の違いも大事かもしれないが、活用の仕方が大事では?という発言もあり。学びの機会になったという方もおられて、良い時間であればよかったです。僕なりに整理すると。「病いの経験」という極めて個人的な経験は、グループでわかちあうことを通して、その人の経験を超えて、仲間の経験的知識になる。という感じ。つまり、セルフヘルプグループの話のようでした。セルフヘルプグループの経験がないピアスタッフは何に根ざしているのか?というピアスタッフ業界では古くて新しい問いに、またもやぶち当たった気がしました。
3月5日(日)しっぷろ第3回オンライン講演会「経験的知識について知ってこ」が開催されました。
7月から引き続き「経験的知識」をテーマに、桃山学院大学の栄セツコさんをお迎えして、それぞれの考えや思いを語り学びを深める時間となりました。前回から取り上げている「経験的知識」についてですが、今回は参加者の皆さまと『「経験」と「体験」使い分けている?』ということを切り口に意見を交わしました(補足をすると「体験」はその人に起こったことであり、「経験」は体験から何かしらを得たものということです、多分…)。
参加者の方からは、「普段はあまり意識していない」「使い分けていない」「経験と体験、意識して使い分けていないけれどこんな感じかな?」など、たくさんの意見が出されました。私自身、「経験」と「体験」の違いについて普段は意識したことがなく、時折、どっちがどっちの意味だったけ??とこんがらがる状態でしたが、「経験」を活かすということは、極めて個人的な「体験」から得たことを、他者のために活かしていくことであり、その活かした経験を相手が自分のためになることとして受け取るあるいは活かしてくれることみたいだぞ、くらいの理解にはなりました。今回参加された方々は、ピアスタッフで働かれていたり、ピアスタッフに興味がある方達や専門職の方達だったのですが、それぞれが自身の経験をどのように活かすのか日々考えながら対象者に向き合っている様子が語られて、とても素敵な時間が流れていました。
何より。日々の実践や思うことを語り合い聴き合う時間は、「体験」が「経験」に変わる効果があることも含めて、とても大切な時間なのだと感じました。ご参加の皆さま、とても良い時間をありがとうございました。
しっぷろ:ながおかもんの開催レポート
参加者アンケート
※回答は任意とし、参加者に回答協力頂きました
※自由記述については差支えの無い範囲で編集させて頂いております。
Q.1 今日のイベントはどうでしたか?
とても楽しかった・学びになった 5 … 5人
・ 4 … 9人
・ 3 … 0人
・ 2 … 0人
期待していたものと違った 1 … 0人
Q.2 今回ご自身にとって学びになったことがあったとしたらそれはどんな事でしたか。
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自分の中でおぼろげに定義していた体験と経験の違いというものについて、みなさんの色々な意見を聞く中で、少し明確になってきたような気がしています。色々な方の話を聞き、自分の中に取り込むことは本当に学びだなあと改めて感じました。ありがとうございました!
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ピアヘルパーの説明を栄先生がするのと、ピアヘルパーを利用している人がするのでは、説明内容が違う、具体的で人によって違って、というのがその通りだなぁと思いました。同じことについて情報提供をするとしても、いわゆる専門職からの情報提供も大事だと思いますし、利用者目線でも情報提供をできることはとても大事だと思いました。自身の経験を通じて得られた知識も経験的知識と呼べると思うのですが、ピアサポートスタッフとして使う知識は、自分の経験だけではなく、ほかの人たちの経験も含めた「経験的知識」なのだろうなと思っています。
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「経験」「体験」、どちらにしても自分は今まで違いをあまり考えてこなかったので、皆さんのご意見から、捉え方を学ぶ事ができてよかったです。今日私は初めてしっぷろにお邪魔させていただいたので、「体験」したになるのかもしれない、と感じました。こんなに様々なご意見を聞くことが出来て、選択肢がとても広がるため、職場のサービスユーザーのピアの方にも「しっぷろという、こんな集まりがありましたよ。」とご提案ができたらいいな、なんて考えておりました。その場合は、人に説明(話す)ことになるため「経験なのか?」とふと浮かびましたが、私はまだ1回しか参加させていただいてないので、ただ「体験を伝える」に止まっているのだろうな、とも考えました。(まとまりの無い文で申し訳ないです)。皆さん沢山の価値観を大切にする、今回の集まりにお邪魔させて頂いて、本当に良かったです。有り難うございました。
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体験と経験の違い、体験的知識について、自分自身でも調べてみたいと考えます。
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たくさんの大切なことがセツコ先生から話されていたのだと思うのですが、その中で、「自分の言葉で話す」って仰っていたことが印象に残っています。私に欠けているところです。自分の言葉で自分の体験を経験として話すことできないのです。それから、セツコ先生が私たちの声を社会に伝える、そして制度ができるっておっしゃっていて、当事者の声って大事なんだな、声をあげていくこと、あげ続けること大切なんだって思いました。
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体験的知識にしろ経験的知識にしろ、無理に意味付けすることはないのかなと思えた。
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様々な立場の参加者と対話ができたこと。
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栄先生にご協力したいとおもっていましたが、ピアサポートの実例がお知りになりたいとわかりました。
Q.3 その他自由記載(メッセージや感想などご自由に)
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同じ立場の方と交流したいです。
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次もお願いします。
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ピアスタッフの人たちとこうして話せる、お話を聞ける場所があること、とても感謝です。今後も参加できればと思っています!
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今日は都合5回くらいも話をさせていただきまして、ありがとうございました。おかげ様でLived Experienceの意味合いやニュアンスを掴みかけたような、そんな日になりました。この先はどういう時にLived Experienceが共有されるのか?についても、もしあれば…。
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ピアサポーターは一人職場も多いと思いますが、「みんなで沢山の選択肢を(強要せず)提案できる」ことが、ピアの方の選択の自由・可能性が増えることになるのではと感じました。ピアの方、お互いのリカバリーに向かう道具・対策になる可能性があるため、やはりピアサポートの広がりと、語り合いの集まりは、欠かす事ができないのでは、と学びました。一人職場が多いとされる現在から、これから先ピアサポーターが増えていくといいなと思いました。ピアの方で興味を持つ方は時々お見かけします。しかし、受け入れる場があるか?ということも課題になると思います。受け入れる場を増やす為には、「ピアサポーターが居ることに意味がある」を証明?していかなければいけないのでは、と現在働いている私は感じました。そのためには、改めて向上心を持って、一歩下がって働いていくことが、今の自分にとって大切なことなのでは、と考えるヒントになりました。有り難うございました。
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とてもあたたかい雰囲気で、学びとなりました。どうもありがとうございます。今回発言いたしておりませんでしたが、ライフストーリー研究で体験と経験の違いを学んで忘れたなあというのを思い出しました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。
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私はピアの友達がほぼいないので(ピアとはなんと定義していいのかわからないのですが)今日は仲間ができたようでとても嬉しかったです。セツコ先生のお話がとてもよかったけれども、ゆっくり話してくださったけれども、メモもとっていたけれど、難しいので今日のお話が文章になっていたら(難しいと思いますが)あとで自分で振り返ることができると思いました。体験と経験の違いについて、私もわからないなって思って、同じ思いを抱いていてくれた人がいたことが嬉しかったです。知ってるけど、話したことない方やメッセージでやりとりしているけれども、お話したことないしっぷろメンバーの方々とお会いでき、共に学び、同じ時間を共有できたこと嬉しく思います。またこのような会がありましたら、参加させていただきます。どうもありがとうございました。
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障がい者という立場で環境に苦しんだことのある仲間という意味でピアと考えるのは自然かもしれないけれど、お互いの立場を越えて仲間っていう感覚がある方が好きだなと思いました。それがたとえ片思いであっても。
本イベントは草の根市民基金・ぐらんさんの助成により実現しています。